現代美術家として知られる荒川修作(1936―2010)の作品を内外にPRする映像制作の一環で今月、奈義町現代美術館(同町豊沢)にある展示室「太陽」の撮影が行われた。
荒川修作(名古屋出身)は、武蔵野美術大学を経て渡米し、ニューヨークに定住。代表作の図形絵画「意味のメカニズム」などが広く評価され、日本人で初めてグッゲンハイム美術館で個展を開いた。建物や庭園で表現した大作も多く、岐阜県にはテーマパーク「養老天命反転地」がある。
「太陽」は、建築家・磯崎新、妻で言語学者の故マドリン・ギンズとのコラボ作品。円筒状の室内に京都「龍安寺」をイメージした枯山水の庭園を浮かべるように配し、異空間を醸している。
映像は、荒川+ギンズ財団(ニューヨーク)の東京事務所が文化庁の助成を受けて企画。収録は13、14日にあり、これまでドキュメンタリー映画「死なない子供、荒川修作」を制作している映画監督・山岡信貴さんらが、バーチャルツアーを想定して撮影し、その魅力に迫った。
映像は、年内をめどに5〜10分程度に編集され、日本語と英語のナレーション。動画投稿サイト・ユーチューブでも配信される。
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荒川修作の「太陽」の映像を収録する山岡監督(荒川+ギンズ東京事務所提供)
荒川修作、奈義町現代美術館で映像制作
- 2020年10月31日
- 芸術