「高校生が描いたヒロシマ原爆の絵展2024」(新日本婦人の会岡山県津山支部主催)が17~19日、岡山県津山市の市立図書館前広場で開かれた。被爆者の証言をもとに描かれた原爆投下後の惨状が核兵器と戦争の恐ろしさを来館者たちに訴えた。
被爆の実相を後世に伝えようと、2007年から広島県広島市の基町高校で行われている取り組みで、創造表現コースの生徒たちが制作した絵画の複製32点を広島平和記念資料館から借りて展示。
爆発後の熱線によってひどいやけどを負った友人の姿、全身が焼けただれ、熱さと苦痛に耐えながら水を求める人のたちなど、生き残った人たちの記憶などをたよりに当時の状況を鮮明に描いている。絵のそばには、「体験していなくても、体験者の話から伝わる思いを受け取ることはできる」「思いを表現し、伝えていくことが私たち世代にとって重要となる」といった生徒たちのメッセージが添えられ、制作への思いをうかがうことができた。
津山市在住の70代女性は「若い世代が戦争に向き合って真剣に考えていることがわかり、感心した。世界では悲惨な戦争が起こっている。日本だけでなく、各国の首席をはじめ、世界中の人にこの作品を見てもらい、改めて平和の大切さについて考えてもらえたら争いは無くなると思っている」と話していた。
同展は24~26日、奈義町豊沢の奈義町文化センターでも開かれる。