岡山県津山出身の俳人・西東三鬼(1900〜62)の命日に合わせ、「綱俳句会」は1日、同市西寺町の成道寺で墓参りをした。第30回「西東三鬼賞」で大賞に選ばれた兵庫県姫路市の中村正行さんらも訪れ、遺徳をしのんだ。
「十七文字の魔術師」とも言われた西東三鬼は、新興俳句の旗手、鬼才として活躍した俳人。「水枕ガバリと寒い海がある」など鋭い感覚で俳壇を沸かせた。命日の4月1日は、「西東忌」「三鬼忌」と呼ばれる。
綱俳句会と姫路の句会「亜流里」の計22人が参加。中村さんの「回天や海鼠を切れば水溢る」など、それぞれが句をしたためた短冊を墓句碑前にそなえ、静かに手を合わせた。
中村さんは「西東三鬼は写真で見るととてもダンディーで、私もそのように歳を重ねたい」と話していた。このあと城西公民館で句会もあり、交流を深めた。
供養は1993年に西東三鬼賞が創立されてから恒例で行っている。