ボランティアのサポートを受けながら認知症の人たちが社会貢献に励む「チームオレンジ」の2回目の活動が20日、岡山県津山市大田のみどりの丘保育所で行われ、当事者たちが昔遊びをとおして園児たちとふれあった。
「人の役に立ちたい」という認知症の人たちの思いを形にしようと、国が推進する施策の一環で2021年度に話し合いの場を設ける「本人ミーティング」事業を立ち上げ、本年度から活動を開始。現在も2カ月に1回、意見交換会を開いている。
この日は70~80代の当事者やサポーターの「オレンジパートナー」、コーディネーターを務める市地域包括支援センター、市高齢介護課職員の計16人が来園。2歳児クラスから年長組の園児89人と一緒にダンスを楽しんだ後、それぞれ役割を分担して年少組23人の前で紙芝居を披露したほか、年長組27人にこま回しやあやとり、けん玉の遊び方を教えた。園内は子どもたちの笑顔と活気にあふれ、和気あいあいとした温かな雰囲気に包まれていた。
こまを上手に回転させる方法を教えてもらったという瀬戸善翔君(6)は「楽しかった。また教えてもらいたい」とにっこり。認知症当事者の塚本洋二さん(72)は「子どもたちのはつらつとした姿を見て、自身も童心に返り、穏やかな時間を過ごせた。参加して良かった」と話していた。