「認知症あったか声かけ模擬訓練in勝北」(市地域包括支援センター主催)が2日、岡山県津山市新野東の勝北公民館周辺で開かれ、勝北地域の住民ら30人が、演習を通して道に迷っている認知症の人に出会った時の対応について学んだ。
訓練は症状を正しく理解して当事者らを地域ぐるみで助け合えるようにしようと毎年行っている。始めに講座が行われ、参加者は接し方や手順などを教わった後、5グループに分かれて行動。道端にいる認知症役の人を見つけて「どちらへお出かけですか?」など優しく声をかけ、様子を見ながら話を進めた。その間にメンバーの1人が携帯電話で市地域包括支援センターに連絡して詳細を伝えた。
芦田葉子さん(68)=津山市中村=は「声をかけるタイミングなどがつかみづらくて最初は戸惑ったが、繰り返して挑戦することで慣れた。実際に出会った時はスムーズに対応したい」と語っていた。
認知症高齢者が行方不明になる事案が増加していることを踏まえて同センターは「死亡事故を防ぐには早期発見と対応が不可欠。普段からみなで声をかけあって見守っていき、地域全体で支えていってほしい」と呼びかけている。