指定認知症対応型介護事業所・じーちゃん・ばーちゃんのお家と岡山県津山市内の入浴施設・えびす乃ゆによる協同企画「ふれあい銭湯プロジェクト」が19日、河辺のえびす乃ゆ河辺店で行われ、同事業所に入所しているお年寄りたちが昔の思い出を振り返りながら温かい湯で汗を流した。
昔の体験や思い出にふれて気持ちを上向きにし、脳を活性化させる効果が期待できる認知症の心理療法「回想効果(回想法)」に着目し、公衆浴場がにぎわっていた昭和時代の「銭湯の文化」にふれて心身の健康維持と向上を目指そうと初めて企画した。
この日は80~90代の男女5人が参加。職員の介護士や看護師のほか、ボランティアの一環で美作高校福祉医療コースの生徒2人が付き添い、介助した。
お年寄りたちは高校生らに手伝ってもらいながら入浴券を購入し、浴場へ。服を脱いで体を洗って湯船につかり、さっぱりした後は食堂でコーヒー牛乳を手に若いころに通っていた銭湯などを思い出しながら話に花を咲かせていた。
市内で2店舗のえびす乃ゆを経営しているエビス商会の戎幸晴代表は「みなさんが楽しそうに過ごしている姿を見てうれしく思う。今後もできることがあれば、地域貢献の一つとして手助けしていきたい」と話していた。
