「佐良山地区お互いさま福祉員研修会」が13日、岡山県津山市の佐良山公民館で開かれ、同地区13町内に住む住民ら70人が認知症の人に対する理解を深め、緊急時の際に助けることができる体制をつくろうと意識を高めた。
同地区住民でつくる佐良山住民自治協議会が主催。お互いさま福祉員は協議会の活動の中で、地区住民たちが助け合い、支え合いながら安全で暮らしやすくなるように励んでいる。この日は市地域包括支援センターの職員を講師に迎え、道に迷った認知症の高齢者に声をかけ、未然に事故や行方不明になることを防ぐ行動について学んだ。
初めに職員が認知症の人が道に迷う原因を説明し、「本人は目的を持って行動しているが、途中で道がわからなくなってしまったというケースが多い。声をかける時は心を落ち着けて余裕を持ち、相手の言葉に耳を傾けてゆっくり対応をして」とアドバイスした。
続いて認知症役の人を相手に模擬訓練を実施。参加者は「どちらへ向かわれますか」「迷ってしまわれたなら、家に連絡しましょうか」などと会話を進めながら、警察に電話をして服装や身体的な特徴を伝えるまでの一連の行動を実践した。
初参加の藤井圭子さん(70)=高尾=は「どのように対応するべきか詳しく学べてよかった。会話することができないなど認知症の方にもさまざまな状況があると思うので、色々なケースに対応できるように勉強していきたい」と話していた。
