2005年の町村合併で津山市となった加茂、勝北、久米、阿波地域のまちづくりの方針などを示した「地域振興ビジョン」。各支所、出張所が現状について説明した。
地域振興ビジョンは、岡山県津山市が第5次総合計画(16〜25年度)の策定に合わせて19年度に作成。地域生活拠点づくりの推進や産業振興、自然を生かした観光・レクリエーションの拠点づくりなど8項目の方針のほか、具体的なプランを定めた。
議員が主なプランの進ちょく状況や課題について質問し、各所長が答弁した。
旧加茂町では、農地中間管理機構を活用した農地などの集約化とマッチングを進め、これまでに約35㌶の契約を締結。市道西加茂29号線の改良は昨年度に完了し、除雪機器は年間25回程度の出動に対応できるよう維持管理しているとしている。面積の約9割を占める森林の管理と活用、林業従事者の育成を課題に挙げた。
旧勝北町については、勝北マルシェほほえみ彩菜の来客増に向けてイベントなどを実施していることを報告。市道工門市場線の測量設計、住民への説明を開始し、演習場対策事業である市道日本原大吉線の工事を進めているという。市営勝北バスの利便性向上や公共施設の老朽化が重要な課題とした。
旧久米町は、NPO法人やボランティア団体が里山保全に取り組み、昨年度に久米山利活用検討会議が発足したことに触れた。道の駅久米の里での地産地消の促進、梅の里公園や岩屋城跡などを生かした観光・レクリエーション拠点づくりに向け、情報発信などに努めるという。高齢化に対応した防災の取り組みの強化などがさらに必要としている。
旧阿波村は、公共施設の長寿命化と機能の維持、充実に向け、指定管理制度の導入などの取り組みを推進していると説明。阿波こぶしアリーナでプロ卓球チーム「岡山リベッツ」の卓球教室を開催するなどして交流人口の増加を図るなど、活性化策はあるものの、空き家問題が深刻化しているとした。
質問した議員はそれぞれの答弁を受け、「合併地域は人口減少が著しく、抜本的対策ができてないという危機感をもってもらいたい」と訴えた。
議会トピック地域振興ビジョン