津山市長選で再選を果たした谷口圭三氏(58)は7日、市役所に登庁し、報道機関のインタビューで2期目の市政運営にあたる決意などを語った。
――選挙を終えての気持ちは。
再びの市長職に緊張感とともに大きな責任を感じている。津山は県北の中心都市であり、拠点性を生かした都市機能の整備が重要だ。快適で便利なまちになったと言ってもらえるよう、生活に密着したきめ細やかな政策を進めていく。
――今後4年間、何に取り組むのか。
まずは直近の課題であるコロナ対策。感染拡大防止に取り組むとともに、3回目のワクチン接種は順調に進んでいる。53の医療機関、二つの集団接種会場に加え、特設会場を設ける。この地から第6波、オミクロン株の収束に向けて取り組んでいく。
収束が見えてきたら、経済活動の再生が必要になる。民需の喚起には行政による下支えが大事だ。地域産業の発展へ、地域サプライチェーンの構築などに取り組む。
第5次総合計画の後期実施計画がスタートする年であり、感染症を早く収束させて、まちづくり、地域づくり、人づくりをしていく。これらを進めていくには裏打ちとなる財源が必要であり、行財政改革に不退転の決意で取り組んでいく。特に財政構造改革プランを強力に推進し、減量型だけでなく活性型の行革を進める。
――観光面は。
感染症により人流を抑えるということがあり、取り組みは道半ば。「春はつやま」のキャッチフレーズで、3、4、5月を一大観光キャンペーン期間と位置付け、今年で3年目を迎える。夏には、JR、県との「デスティネーションキャンペーン」があり、これを好機ととらえ、魅力を発信する。
長期的には「博物館都市構想」を第5次総合計画の後期実施計画で実際に動かし、シティプロモーションを行っていく。また周辺部のスポットをブラッシュアップし、まち全体で観光の取り組みを進める。
――人口減対策は。
自然減に対しては、出生者数を増やすため、不妊不育治療などをさらに充実させる。保育環境の充実や、児童クラブに全入できる地域を作り、子育てしやすく、働きやすい環境を作っていきたい。社会減に対しては、移住定住の対策とともに雇用開発を進める。地場企業を元気にするため、産業支援センターなどをより活用しながら、これまで以上に支援していく。農林業による雇用開発も大事であり、地域商社「曲辰(かねたつ)」などを生かし、ブランド化を図っていく。
1期目には8社の企業誘致ができ、津山産業・流通センターと久米産業団地の立地率は9割を超え、企業に紹介できる用地がなくなってきている状況。後期実施計画の中で新たな産業団地を造っていきたいと考えている。厳しい財政状況に鑑み、お金をかけない工夫、民間活力を導入して取り組みたい。
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2期目のかじ取りへ決意を語る谷口市長