ハチミツ関連製品製造販売の山田養蜂場=岡山県苫田郡鏡野町=は、ポーランド出身の画家モイズ・キスリングの油彩として同社が所蔵している「モンパルナスのキキ」が、ドイツの有名贋作家のヴォルフガング・ベルトラッキ氏が制作した可能性が高いと発表した。作品は開催中の同社ギャラリー展で一般公開している。
作品は鮮やかなブルーを背景に、モナ・リザに似た手つきで座る裸婦が透明感のある色彩で描かれており、画風を模倣したオリジナルとみられる。絵画の裏にはベルトラッキ氏特有の偽装ラベルが貼られている。
同社によると、絵は2013年に東京都の美術館から購入。今年4月、広島県福山市の展示会に絵を貸し出した際、関係者が贋作の疑いを指摘し、同社が調査した。ベルトラッキ氏は絵を確認しながら「自分が描いた」と話したという。
作品は2022年から毎年、同社ギャラリーで一般公開されており、同社担当者は「非常に残念なことだが、展示会を通じて来場者に正しく認識してもらいたい」としている。
今後は絵の科学分析を検討している。
