岡山県津山市小田中の聖徳寺で3日、節分「星まつり」が開かれ、檀徒や参拝客たちは厳かな雰囲気の中、「秘法」と称される修法と護摩(ごま)祈願に参加し、厄除けや開運、心願成就を祈った。
本堂で阿形覚昇同寺住職と真言宗寺院の住職たちが真言を唱えた後、奥の護摩堂に移動して護摩だきを実施。護摩木がくべられ、赤々と燃える火の前に一人ずつ座って静かに手を合わせた。小さな錫杖(しゃくじょう)で背中を軽くたたいてもらい、加持祈祷(かじきとう)を受けた後はすっきりとした面持ちで部屋を後にした。
終わりに同寺密教婦人会による縁起を担いだ福豆入り「厄除福豆うどん」が振る舞われ、みなを喜ばせた。
檀家の小林佐佳枝さん(58)=小田中=は「気持ちが引き締まり、昨年の厄を落として元気をもらえたように感じる。孫も生まれ、会いに行きたいので今年も健康で楽しく過ごせるにようにと願った」と話していた。
同寺の星まつりは九曜星にちなんでおり、一人ひとりのその年の吉凶を左右する「あたり星」を祭り、悪事災難を除いて多幸を祈る儀式となっている。