「棚田遺産」に271地区
=地域で荒廃防止―農水省=
農林水産省は15日、良好な景観づくりや自然環境の保全などに積極的に取り組む棚田271地区を「つなぐ棚田遺産」として選んだと発表した。農家や所有者が高齢化し、棚田の管理が難しくなり、荒廃が進む例もあることから、市町村や地域住民など多様な関係者が棚田の振興に参加することなどを要件とした。
今回選ばれたのは、長野県上田市の「稲倉の棚田」や石川県輪島市の「白米千枚田」など。岡山県では美咲町の大垪和西の棚田をはじめ、7地区が選ばれた。
農水省は選定された棚田を同省のホームページやパンフレットで紹介するほか、有志の企業や団体を「公式サポーター」として認定し、PRに協力してもらう。
同省は保全を推進するため、1999年に「日本の棚田百選」として134地区を選定。ただ、20年以上が経過し、一部では農業の担い手減少で荒廃化の危機に直面しているため、改めて優良な棚田を認定した。
岡山県内の他の棚田遺産は次の通り。
社棚田(真庭市)、美作市上山の千枚田(美作市)、上籾棚田(久米南町)、北庄棚田(同)、小山の棚田(美咲町)、田土の棚田(和気町)
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「つなぐ棚田遺産」に選ばれた大垪和西の棚田(美咲町)