津山市在住の作陶家・鈴木禎三さん(48)の開窯20周年記念展が29日、川崎のポート・アート&デザイン津山で始まり、謎多き国宝の「曜変天目」に迫る新作が来場者の注目を集めている。13日まで。
曜変の天目16点をはじめ、千利休生誕500年記念の陶額、備前焼など集大成約100点を出展。
昨年完成したばかりの天目茶わん「曜変」(直径12・3㌢、高さ7・5㌢)は黒地に銀がかった星が瑠璃色の光彩を放ちながら浮かび上がり、神秘的な「小宇宙」を形成。「大徳寺龍光院の曜変天目の雰囲気があり、少し近づけたような気がします」と鈴木さん。
陶額「リキュウ」(幅26㌢、高さ18㌢)は四隅に「利休」の象形文字を配し、中央から縄文文様が「ビッグバン的」に広がり、「日本人の心を表現した」という意欲作。
鈴木さんは「天目は自分で焼いていても何故こんなものができるのか分からない不思議さが魅力。焼き物の奥深さ、幅広さを楽しんでいただけたら」と話している。
6日は茶席を設ける。一服600円。午前11時〜午後4時。
入場無料、休館日は毎週火曜日。午前10時〜午後6時。
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新作の曜変の天目茶碗を手にする鈴木さん
鈴木禎三さん(48)の開窯20周年記念展
- 2022年1月31日
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