鏡野町香々美、新町地区の「新町の地蔵踊り」(町無形民俗文化財)が23日夜、旧倉吉街道新町宿の地蔵堂前広場で行われ、住民たちが無病息災や五穀豊穣(じょう)、コロナ収束などを願い、踊りの輪を広げた。
戦国時代の天正年間(1573〜1591)から踊り継がれている伝統行事。コロナ禍の影響で昨年と一昨年は役員のみで行い、今年は3年ぶりに地域の人を交えて実施した。
踊りは「四ツ拍子」「願力」「チョイチョイチョイ」の3種類。白い浴衣を着た保存会(中尾忠志会長)のメンバーや住民たちがやぐらを囲んで、太鼓と音頭取りの歌に合わせてゆったりと踊った。訪れた人たちはちょうちんの灯(あか)りの下、涼しげな夏の夕べの風情を堪能した。
出店や、青年団と子供会による地蔵太鼓の披露を中止するなど規模を縮小して行った。
香々美小学校3年の佐古奏汰君(9)は「3年ぶりなので踊り方を忘れたところもあったけど、みんなと踊ることができて楽しかった。来年はもっとにぎやかにできたらいいな」と話していた。
鏡野町「新町の地蔵踊り」