本年度の岡山県津山市生涯学習講座「大人の社会見学」が始まり、市民たちが「防災」をテーマにした講義を受け、大雨や地震による災害に備えて見識を広めている。12月までに全3回実施する予定。
初日は、同市林田の津山圏域消防組合防災学習センターで開かれ、参加者8人は同消防署内を見学したり、話を聞いたりして公的機関が行う救助活動「公助」について理解を深めた。
同組合消防本部・原章主任(63)らが講師を務め、大規模災害時に行う消防隊員の活動を紹介。また、阪神・淡路大震災(1995年)の被災地へ派遣された時の様子も語り、「公助にも限界がある。その場合、周囲の人たちとの助け合いが重要になってくる」と「共助」の重要性を強調した。
参加者は地震発生時を再現するシミュレーターを体験したほか、ポンプ車や救助工作車、救急車などを見ながらその役割を学んだ。
竹内恵美子さん(65)は「1998(平成10)年に津山市で起きた水害で家が浸水したことを思い出す。災害はいつ何が起こるか分からない。いざという時に自分ができることを探していきたい」と話していた。
第2回目は、自身の身の安全を守る「自助」についての講座を10月下旬に実施する予定。