第16回「真多呂木目込み人形展」(3月1日~4月3日)を前に小性町の呉服店・キモノの江川で、愛らしいひな人形がお披露目された。訪れた人たちはふくよかな顔立ちに華やかな衣装を包んだ優雅な姿を眺め、ひと足早く桃の節句を満喫している。
江戸時代の元文年間(1736~41年)に始まったとされる木目込み人形の伝統技術に独自の技法を加え現在に受け継ぐ「真多呂木目込み人形」。その技術を学び、教授の認定を受けた江川家の親族・故藤原淑子さんが手がけた遺作約80体を店内や座敷に展示している。
笛やびわを手に演奏を楽しんでいるかのような内裏雛、同家に伝わる1879(明治12)年代のひな道具を添えた高貴な雰囲気の段飾りをはじめ、扇子や書道具を手にした気品のある女性、歌舞伎を模した人形など多彩なシリーズが並ぶ。そばには梅やフキノトウ、同家と縁のある書道家たちの作品、着物が飾られ、雅やかな空間を演出。
3月1、28日午後1時からは、オカリナとピアノの演奏や歌、ほっこりとした笑いを誘うトークでイベントを盛り上げる「雛まつりの集いみんなで歌おう」を開催する。参加は無料。
江川満子さん(80)は「愛らしい人形たちが彩る室内に、美しい歌声と楽器の音色が響く雰囲気を感じながら見て、聴いて楽しんでほしい。城下町のひな巡りの際に裏通りにある店に立ち寄っていただけたら」と話している。
