地方視察で岡山県入りした韓国の尹徳敏(ユンドクミン)駐日大使らが21日、豊臣秀吉の朝鮮出兵による犠牲者の耳塚とされる津山市東一宮の「耳地蔵」を訪れ、関係者と祈りをささげた。
韓国民国岡山支部の働きかけで実現。耳地蔵を管理する「京都から世界に平和を広める会」の中島完一岡山支部長、韓国民国同支部の全本親民顧問、谷口圭三市長らが出席した。
中島支部長が「過去の歴史を正しく認識し、日韓友好を目指したい」とあいさつ。出席者たちは焼香し、静かに手を合わせた。
石碑に献花後、尹大使は「事実を発見し、塚を守ってくださっていることに感謝している」と述べた。
大使は20日に県入り。伊原木隆太知事を表敬訪問した。
同所は一宮地域一帯を治めていた大庄屋の中島孫左衛門が16世紀末、朝鮮半島へ侵攻した秀吉の配下として出陣し、戦功の証に持ち帰った敵兵の耳たぶを埋葬した場所となっている。