岡山県真庭市にあり、イチョウでは県下有数の巨樹とされる「観音堂のイチョウ」が見事に黄葉し、訪れる愛好者らを魅了している。
月田川支流の谷間にそびえ立ち、樹高35メートル、幹周り8・8メートル、推定樹齢700年の市指定天然記念物。例年よりやや早く今月初めから徐々に色づき、大半が黄金色に染まった。天高く幹を伸ばす姿に風格が漂い、雌株でギンナンを実らせている。
かつてあった別宮山八幡という寺の山門わきに植えられたと伝わり、名残りをとどめる観音堂が奥にあることから名付けられた。
すぐ近くに住む農業・芦田知善さん(73)は「山中のため強い霜などに左右されやすいが、来週の中ごろまでは持つだろう」と話している。