高校生が小学生に出前授業 地元の自然を守っていく大切さ学ぶ 河川敷清掃も実施/岡山・津山市

教育・保育・学校 水質検査の様子を見守る5年生=岡山県津山市で
水質検査の様子を見守る5年生=岡山県津山市で
         

 吉井川の支流・宮川の環境保全に努める美作高校自然科学部による出前講座が9日、岡山県津山市上河原の宮川河川敷で行われ、弥生小学校5年生77人が水質調査や清掃活動を通して地元の自然を守っていく大切さを学んだ。

 弥生小は本年度から学校のそばを流れる宮川をテーマにした探究学習を始め、5年生は海と河川の環境問題に目を向けた授業に取り組んでいる。今回、「ほたる飛び交う宮川づくり」プロジェクトを立ち上げて川の生態系の再生と保全に向けた研究と啓発を行っている美作高校に講座を依頼し、初めて実施した。

 この日は自然科学部の1、2年生8人が指導役を務め、始めに簡易測定器で水質を検査。透明なチューブの中に川の水と試薬を入れて汚れの度合いによって色づいていく様子を見せた。水は普通の水質を示す薄いピンク色に変化。同部の水嶋亮輔顧問から「今日は雨が降ったことで水がきれいになったが、今よりも汚れている時もある」と説明を受けた子どもたちは、新たな発見に強い関心を寄せていた。

 その後は全員で河川敷を清掃。空き缶やペットボトル、ビニール袋、たばこなど散らばっているごみを拾い集めた。1組の宇佐美詠大君(10)は「ごみがたくさん落ちていて驚いた。川の水が汚れる原因も周りが汚いことが関係しているかもしれない。きれいな川を守るにはごみを捨てないこと、掃除をすることが大切だと思った」と話していた。

 同部の部長・橋村真生さん(16)は「心無い人がごみを捨てていることを知り、ルールとマナーを守る大切さがわかってもらえてうれしい。学校のみんなに呼びかけてもらえたらありがたい」と語った。

 「ほたる飛び交う宮川づくり」プロジェクトは、かつて宮川に生息していたホタルが近年見かけなくなった問題を解決しよう4年前から取り組んでいる活動。昨年は持続可能な開発目標達成につながる活動を表彰する「おかやまSDGsアワード」で「特に優良な取り組み」を受賞した。

河川敷を清掃する児童と高校生たち
河川敷を清掃する児童と高校生たち


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