岡山県津山市新野東の勝北保健福祉センターで開かれる高齢者の集い「よんすいサロン」で22日、移動手段を持たない高齢者を対象にした買い物支援を初めて行い、利用者4人が同所のマルイ勝北店で買い物を楽しんだ。
サロンの利用者から「いつもは家族に買い物を頼むけど、時々は自分で買い物をしたい」「いろいろな商品をゆっくり見たい」といった声が挙がり、市社会福祉協議会が、スローショッピング事業に取り組むスーパーマーケットマルイと連携して企画した。自宅や店までの移動は普段からサロンの送迎を行う日本原荘=新野東=と養護老人ホーム塩手荘=市場=が担った。
70~90代の女性利用者4人が参加。同伴するサロンのボランティア4人と会話を楽しみながら、商品を手に取ってかごに入れていき、この日に合わせて設置されたスローショッピング専用レジでゆったりと会計を済ませた。
週に一度、長女と買い物に訪れているという原の多胡喜久江さん(85)は「皆の顔を見ておしゃべりしながら買い物ができて楽しかった。また利用したい」と笑顔を見せていた。
同協議会勝北福祉センターは「店内の商品をゆったり見て歩くことで気分転換にもなっている様子。今後も継続を考えたい」と話している。
サロンは2020年、地域の福祉団体などでつくる協議体が開設。毎月第4水曜に新野東の勝北保健福祉センターを拠点に活動している。
