美作市滝宮の養鶏場で発生した高病原性鳥インフルエンザの対応で、県は14日午後10時までに飼育されていた採卵鶏約64万羽の殺処分を完了した。焼却処分については15日午前8時現在、進ちょく率3・8%(2万4660羽)。検出されたウイルスは、国の遺伝子解析で毒性の強い「H5N8亜型」で、広島、香川など8県で今季確認された同タイプと判明している。
11日午前4時から着手し、県職員と陸上自衛隊日本原駐屯地(奈義町滝本)の隊員、中四国農政局の職員ら約800人が交代しながら24時間態勢で作業。併せて鶏舎内の消毒を実施している。焼却は12日から始め、美作クリーンセンター(美作市杉原)と吉備路クリーンセンター(倉敷市真備町)に殺処分した鶏が入った樹脂製の箱を大型トラックで搬送し、焼却炉に投入している。15日午後から岡山、倉敷市の2施設も加勢し、25日頃には終える見通し。
発生した養鶏場から半径10㌔圏内には、7農場(計85万羽)があるが、今のところ異常は報告されていない。感染拡大防止を狙いに、県は半径3㌔圏内の1農場(約19万羽)で抽出した鶏を対象にウイルス検査も実施しており、結果は近々に判明する予定。
県畜産課では「現場の隊員や職員、関係機関の尽力、ひな鳥が多かったこともあり、当初の想定より早く作業が進んだ。現在、県内すべての養鶏場に消石灰を配布し、緊急消毒を実施している」としている。
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殺処分を終えた養鶏場の鶏舎内(県提供)
鳥インフルエンザで約64万羽殺処分
- 2020年12月15日
- 行政・公共