総務省消防庁は、地域で消火活動などにあたる消防団員の処遇改善と団員の確保を目的とした検討会を設置し、このほど報告書をまとめた。消防団をめぐっては少子化の進展や被用者の増加などに伴い、特に若年層の入団者数の減少が進んでいる。市は報告書にある事項について認識を示した。
岡山県津山市は報酬などの処遇改善について「団員の士気向上を図る上でも必要性を認識しているが、財政負担の増が見込まれることもあり、今後研究していきたい」。団員確保策に関しては「ホームページや広報紙による募集のほか、消防防災展などのイベントでの消防団活動の紹介や、自主防災組織との連携、町内会行事でのPRなど、地域の理解が深まるような取り組みを引き続き行い、団員確保につなげたい」とした。
災害発生に備えた訓練には「火災や浸水害など具体な想定により、地域の実情を考慮しながら、効果的な訓練を実施していく」。操法については「火災現場の最前線で安全に活動するために必要な技術であり、訓練は引き続き実施していくことが望ましいと考えるが、操法大会のあり方はさまざまな意見があることから、今後の検討課題と認識している」と答弁した。
市消防団の男性(40代)は「地域防災の上で消防団活動は必要であり否定しないが、操法大会や年末夜警は家族にとっても大きな負担。コロナ禍の中でもあるので、今後の運営のあり方などを改めてほしい」と打ち明けた。
(消防団員の処遇改善と確保を目的)消防庁が検討会を設置
- 2021年9月10日
- 行政・公共