児童の減少で新年度から大原小学校(岡山県美作市下町)に統合される東粟倉小学校(同市東青野)の閉校式が17日行われ、地域に親しまれた学び舎が147年の歴史に幕を下ろした。
卒業したばかりの6人を含む全児童17人をはじめ教職員、卒業生の市民ら約120人が体育館に出席。
萩原誠司市長が「長い伝統のある学び舎が閉校するのは大変さみしいが、地域の子どもたちの未来が明るいものになるようできる限り支援していきたい」。宗森雄子校長は「東粟倉小はなくなるが、子どもたちには”こぶしっこ”として思い出を胸に、夢と希望を抱いて大きく羽ばたいてくれることを願っている」とあいさつした。
続いて児童たちが楽しかった学校生活の思い出を振り返り、「心のふるさと、西粟倉小学校ありがとう」と感謝の言葉を唱和。
最後に全員で「緑に映える山なみの」―と始まる校歌を高らかに歌い、目頭を押さえる出席者もいた。
東粟倉小は1876(明治9)年、民家を借り受けて開校し83年、生騮小学校として校舎を新築。1916(大正5)年に改称し、昭和30年代には300人を超える児童が在籍したが過疎化で次第に減少し、平成期には100人を割っていた。同市の小学校統合は2005年の新市発足以降5校目。また同式典は、20年度から休園中で新年度からむさしこども園(宮本)に統合される東粟倉幼稚園(東青野)の閉園式も兼ねて行われた。
147年の歴史に幕「心のふるさと、東粟倉小学校ありがとう」東粟倉小学校閉校式 / 岡山県美作市