文化庁が日本各地で受け継がれてきた食文化の継承を目指す2023年度「100年フード」に、岡山県北から「津山の牛肉料理」と「ひるぜん焼きそば」が認定された。
22年度創設された取り組みで、「伝統の100年フード」「近代の100年フード」「未来の100年フード」の3部門に全国各地の自治体や団体が応募。初回は212件のうち131件、今回は90件のうち70件が選ばれた。
伝統―部門の「津山の牛肉料理」は、明治期以前から全国でもまれな「養生喰い」の習慣があり、長い歴史の中で独特の料理が育まれた。現在も市民からソウルフードとして愛されており、干し肉や煮こごり、骨周りの肉を使ったそずり鍋、みぞだれで焼くホルモンうどんなどが普及している。
未来―部門の「ひるぜん焼きそば」は、蒜山高原の各家庭で作られてきたみそだれで、高原キャベツと親鶏の肉を使った焼きそばに味付けする料理として昭和30年代から普及。2008年には「ひるぜん焼きそば好いとん会」が結成され、11年にはB級ご当地グルメの祭典Bー1グランプリで優勝し、提供店舗が観光客の人気を集めている。
認定を受けると「100年フード」のロゴマーク使用が認められるほか、文化庁のホームページにも掲載される。