岡山県北の観光振興に向け、岡山県が2024年秋開催するアートプロジェクトの実行委設立総会が10月31日、岡山県津山市山下のザ・シロヤマテラス津山別邸で開かれた。名称を「森の芸術祭 晴れの国・岡山」とし、岡山県津山市など5市町に展示会場を設ける概要を公表。アートディレクターには国際展の経験豊富な金沢21世紀美術館長の長谷川祐子さんが就任した。
岡山県、JR西日本、開催エリアの岡山県北美作10市町村と新見、高梁市から関係者約40人が出席し、実行委会長の伊原木隆太知事が「各地で開催されているアートプロジェクトは、非日常を楽しめると盛況。岡山県北はポテンシャルがあり、その魅力を広く知ってもらうため、2年後の秋を目指していい芸術祭にしていきたい」とあいさつ。
周遊型での誘客増を目指し、内外の美術家による現代アートを岡山県北の津山、真庭、新見市、鏡野、奈義町の会場に設置する概要が説明され、ロゴデザインが披露された。議事では、情報発信や関連イベントなどの本年度事業計画案、ディレクターの委嘱を承認。
これまでイスタンブール、上海、サンパウロなど世界各地のビエンナーレに携わってきた長谷川さんは、国内で芸術祭を手掛けるのは初。総会後の記者会見で「岡山県北という未知の魅力的な場所であり、山陽と山陰の文化が交錯し、歴史や伝統、豊かな自然など、さまざまな可能性を芸術の力でハイライトし、新たな資本としてレガシーになるようにしたい」と抱負を述べた。
同芸術祭は、本年度の瀬戸内国際芸術祭などに次ぐ継続的なにぎわい創出を狙いに計画。総事業費は24年度までの3年間で約3億円となる見込み。
(写真)森の芸術祭のロゴデザインを披露する長谷川祐子さんと伊原木知事
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