2025年4月開校 教育課程を生徒の実態に応じて柔軟に編成できる「不登校特例校」の中学校を新設/岡山・美作市

行政・公共 不登校特例校に活用予定の江見商高跡地の旧校舎
不登校特例校に活用予定の江見商高跡地の旧校舎
         

 岡山県美作市教育委員会は、教育課程を生徒の実態に応じて柔軟に編成できる「不登校特例校」の中学校を新設する方針を固め、文部科学省に指定を受けるための計画書を提出した。江見商業高校跡地(同市江見)の旧校舎を改修し、2025年4月の開校を目指す。

 入学対象者は▽年間30日以上欠席▽別室登校している▽市教委の適応指導教室や民間のフリースクールに通所▽登校できても情緒や体調が不安定―といった「学校に行きにくさを感じている生徒」を受け入れる。

 開設時は定員30人以内(各学年5〜8人)を想定し、登下校時刻や学習内容、オンラインを含めた学習場所を選択できる。地域の事業者らに協力を得ての体験活動も取り入れる計画で、将来的には中高一貫校を視野に入れている。

 同市内では年間30日以上欠席する児童生徒の出現率は21年度、小学校3.13%、中学校9.02%で、県平均(小学校3.07%、中学校7.73%)を上回っている。

 市教委は、特別支援学校の21年度開校を検討してきたが入学者の見通しが立たず断念し、昨年度から不登校特例校の開設に切り替えて協議を進めていた。

 文科省によると、同特例校は22年度末現在、香川県など10都道府県に計21校あるが、中国地方にはまだない。


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