岡山県津山市は19日、阿波、加茂、勝北、久米地域で、AIを活用した予約型乗合交通(デマンド交通)の実証実験を1日から開始すると発表した。利用者が自宅周辺の乗降地点から、地域内の目的地やJRなどのハブまで乗り換えることなく移動が可能になる。年内の本格稼働を目指す。
市営バスと地域巡回バスなどの運行を見直し、交通サービスと利用者ニーズのミスマッチの解消を図る。名称は、採用したJR西日本のAIデマンド交通「のるイコ」にちなみ、「のるイコつやま」とする。
各地域でバス・タクシー会社が車両を1台ずつ準備。乗降場所はサービス対象地域内の自宅周辺、あらかじめ設定されている医療機関、商業施設、公共施設など4350地点、年間約6000人の利用を見込んでいる。
運賃は、大人は電話予約300円、ウエブ・アプリ予約200円。小学生〜大学生200円。未就学児、障害者及び介護者は無料。免許自主返納者、後期高齢者100円。
谷口圭三市長は定例記者会見で「高齢者や障害がある方などへの外出支援、移動の確保といった福祉的観点とJRや路線バスなどとのアクセス向上、ICTの活用による公共交通のシームレス化を実現し、運行形態見直しによる運行費削減にも効果があると考えている」と述べた。