サッカーJ2のFC町田ゼルビアに所属する津山市出身のMF佐野海舟選手(20)が2月のリーグ開幕から全試合フル出場を続け、攻守の要として躍動している。背番号は「25」から「6」に変更。5月5日に第12節・ファジアーノ岡山戦(岡山シティライトスタジアム)を控える中、今季にかける意気込みなどを聞いた。
――プロ3年目を迎えた今季の抱負と目標は。
今年は個人としてもチームとしても勝負の年になる。J1昇格という目標を必ず達成したい。
――ポポヴィッチ監督が就任して2年目。チームの特徴と目指すサッカーは。
しっかりと守備をし、そこからカウンター攻撃に出るという昨季のベースに加え、今季はそこから自分たちがボールを持って試合をコントロールする時間を増やすことに挑んでいる。堅い守備からの速い攻撃とボールポゼッションが大きな特徴になる。
――背番号「6」の重みは。
これまで6番を背負っていたのは町田を象徴するような選手だった。その重みはもちろんあるが、「チームのため」を最優先に、自分なりの〝6番像〟を作っていきたい。
――今季のポジションやプレーの特長、試合で担う役割は。
4―2―3―1というフォーメーションで、ボランチ(守備的MF)を務めている。自分の特長はボール奪取。試合ではボールを奪ったり、回収したりして、攻撃につなげるパスの供給が主な役割になる。監督からは昨季までは守備に関する指示が多かったが、今年は自分の中でも攻撃を課題にしており、その部分での指示が多い。具体的には自分がボールを持った時の選択する場所、見ておくべき所などについて指示を受けている。
――昨季と比較して自身のプレーでの変化や強化した点は。
守備は今まで通り強化しているが、今年は攻撃参加を増やそうと取り組んでいる。攻撃で顔を出す回数や、少し前の位置でボールを受けた時のプレーの質、ロングシュートなどを強く意識している。
――開幕からフル出場を続けているが、自身の調子と自己評価は。
調子のいい時と悪い時の波があるので、それを少なくしなければチームも安定しない。調子は悪くないが、シーズンを通した波を少なくしていきたい。
――今季、選手としてどのように成長していきたいか。
自分の持ち味を出しながらも、苦手な攻撃の部分から目をそらさず課題に向き合う。そうすることで「勝負を決めるボランチ」「相手にとって怖がられるボランチ」になれるよう成長していきたい。
――海外を含め、目標とする選手は。
フランス代表のMFカンテ選手。ボール奪取能力が高い上に攻撃がうまく、走ることもできる点が手本になる。
――サッカー選手としての将来の夢は。
日本代表に選ばれ、しっかり定着して活躍し、海外でプレーすること。
――岡山戦に出場した場合、どのようなプレーに注目してほしいか。試合への意気込み、津山市民や地域の子どもたちにメッセージを。
自分の武器である守備、ボール奪取を見てほしいが、最近は攻撃の面でも意識してやっているので、ボールを持った時のパスやロングシュート、ゴールに向かっていく姿勢にも注目してもらいたい。
自分に続いて津山からどんどんプロサッカー選手が出てくるとうれしい。それを証明できるように自分がもっと活躍して子どもたちの自信になったり、やればできるということを示したい。
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籾保出身。5歳のころ市内のクラブチーム・FCヴィパルテに入団し、中道中学校卒業までプレー。強豪として知られる鳥取県の米子北高校から高卒新人として町田に加入。昨季はリーグ戦41試合に出場し、自身初ゴールも決めた。身長176㌢、利き足は右。チームは3連勝中で25日現在、5勝2分け3敗の5位につける。
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町田ゼルビアでフル出場を続け、活躍する津山市出身のMF佐野海舟選手(©FCMZ)