美作大学=岡山県津山市=同窓会、同大・同短期大学部後援会などは19日、少子化の影響で存続が危ぶまれる状況下の同大の公立化を求めた署名2万9222人分を集め、市に提出した。
1月に大学を運営する美作学園が要望書を出したことを受けて実施。3月3日から8月19日までに津山駅や津山城(鶴山公園)などで行った街頭署名活動で2万6291人分、インターネット上の同大学同窓会のホームページ上の呼びかけで2731人分を収集した。
この日は同窓会の岡本玲子会長、宗安俊江顧問ら関係者5人が山北の津山市役所を訪問。冊子にまとめた署名を野口薫副市長に手渡した。岡本会長は「高齢化が進む中で、大学があり、若者がいるということの大切さを感じている。津山に大学を残したい。より良い方向に進むことを願う」宗安顧問は「津山の教育を発展させてきた先人たちの努力を無駄にせず、これから先の50年を考えてほしい」と話した。
副市長は「大学は地域の文化、経済の振興に大きな影響をもたらしており存続は地域課題と捉えている。大学の財務状況と市の財政での運営の可否といった多角的な面で調査し、慎重に検討していく」と話した。
今回は署名提出を一次とし、活動を続けていく。美作学園は「地域の雇用や経済効果を生み出す力が若者たちにある。大学の存在が地域貢献にもつながると信じている。少子化の厳しい時代に立ち向かっていきたい」とコメントを寄せた。