「みまさかスローライフ列車」が10日、JR因美線の津山駅ー智頭駅間で運行され、好天に恵まれ県内外からの鉄道ファンや家族連れら168人がレトロな駅舎や沿線の風景、各駅の歓迎イベントを楽しんだ。
列車はキハ47系ノスタルジー車両2両で、上りは86人を乗せて津山駅を出発。昭和3年に建てられた当時の姿を残す木造駅舎・美作滝尾駅には32分停車した。映画「男はつらいよ」のロケ地であり、地元のバンドが「男はつらいよ」のテーマソングで出迎えた。
この日全国から集まった4人の“寅さん”も下車して即席コンサートがスタート。地元消防団の焼きそばや、干し肉駅弁缶などの販売が人気を集めた。岡山市の40代派遣社員男性は「国鉄急行色が大好き。もう7~8年来ているけれど、普段は利用者が少ない駅がにぎわっているのがいいですね」と話していた。
このほか、美作加茂駅や美作河井駅、那岐駅などで地元グルメ・特産品やノスタルジーグッズの販売、くじ引き、演舞など趣向を凝らしたおもてなしが行われた。
また、沿線では色づきはじめた渓谷や田園をのんびりと走る列車を撮影しようと、大勢のファンが待ち受けていた。