4年ぶりにカブトムシの卵がふ化 ビートルベッドに 次は成虫が集まる環境づくり/岡山・津山市

自然 カブトムシの幼虫を手にする長船さん=岡山県津山市で
カブトムシの幼虫を手にする長船さん=岡山県津山市で
         

 老人クラブ・日上健生クラブが管理している岡山県津山市日上の花壇付近で、カブトムシの卵がふ化しているのが4年ぶりに見つかり、「やっと戻ってきた」と地域の話題になっている。

 花壇は日上天王山古墳・日上畝山古墳の前にあり、2020年、市の事業「花いっぱいコンクール」に参加するためにクラブの会員たちが整備を始めた。その時に木のチップを敷いていた場所で幼虫を発見。これを機に虫の住む環境を整えようとクヌギの木や落ち葉を集めたビートルベッドを花壇のそばにつくって防護柵を立てたが、それ以降姿を現すことはなかった。

 会長の長船毅さん(81)は考えた末に柵を取り除くと見かけるようになったという。「もしかしたら柵に使った木に防腐剤が付いていたのが原因だったのかも。自然に近い環境をつくることで生き物が住みつき、成長していくことがわかってよかった」と話す。

 現在はシマトネリコを植樹し、成虫が集まる環境づくりに励んでいる。「夜行性といわれるカブトムシだが、この木に寄り付くものは昼まで活動すると書かれた文献を呼んだ。実際に見てみたい」と夢を膨らませる長船さん。

 周囲には長距離を移動するチョウ・アサギマダラが好むとされる花・フジバカマも植えており、「大人も子どもも植物や生き物を見て、学べる憩いの場所をつくっていきたい」と語った。

長船さんらがつくったビートルベッド
長船さんらがつくったビートルベッド


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