岡山県久米郡美咲町は、ニホンザルによる農作物の食害が旭地域で増加していることを受け、大型のサル専用捕獲おりを初めて設置し、駆除へ乗り出した。
岡山県内のサルは、主な生息地の真庭地域からここ数年、津山地域などに行動範囲を拡大。美咲町では旭地域を中心に30~50匹の群れが出没して果樹や野菜を食い荒らしており、被害額は2021年382万円、22年160万円に上る。
捕獲おりは、真庭市の取り組みを視察して兵庫県の専門業者から導入し、幅約4.5メートル、奥行き約6.5メートル、高さ約2.4メートル。上部が空いているが、いったん入ると出られない「忍び返し」が付いている。
頻繁に出没している同町西川地内の農地付近に8日設置し、津山地区猟友会旭分会(片山榮美会長)に管理を委託。常時餌を入れ、初期段階は自由に出入りできるはしごを掛け、群れの警戒心が薄れた時点で外し、一網打尽に捕獲する計画という。