陸上自衛隊日本原駐屯地創設58周年記念行事が22日、岡山県奈義町の同駐屯地で開かれ、地域住民をはじめ、県内外から集まった約4700人が車両の行進や展示、訓練の様子などを観覧した。
式典では、隊員たちが入場し、西田誠同駐屯地司令があいさつ。「安心して訓練を行えるのは地域の方々の理解と協力のおかげ。安全保障について不安な状況の中、みなさんの期待に応えるために物心両面で万全の体制を維持し、隊員一同はさらなる高みを目指していく」と述べた。
第3師団(千僧駐屯地、兵庫県)直轄の第3音楽隊の吹奏楽で盛り上がった後、近隣の駐屯地から集まった装甲車など約40台が行進。1974〜89年に生産された74式戦車は本年度で”退役”を迎えるため、多くのファンがその勇志を写真に収めていた。このほか、自衛隊の活動に対して理解を深めてもらおうと、155ミリりゅう砲弾などを使った訓練や最新鋭の16式機動戦闘車をはじめ、数々の車両の展示も行われた。
兵庫県から来た伊澤琉翔君(10)と絢稀君(8)兄弟は「命をかけてみんなの安全を守る自衛隊はかっこよく、これからも応援していきたい」。妹の茉優ちゃん(5)は「ちょっとびっくりしたけど、すごかった」と話していた。
部隊改編により来年3月に同駐屯地の戦車中隊が廃止され、偵察戦闘大隊となって出雲駐屯地(島根県)へ移駐する予定。