樫邑小学校の6年生が27日、岡山県真庭市樫西の樫西和紙工房を訪れ、卒業式で受け取る卒業証書になる和紙の紙すきを体験した。
本年度卒業するのは金﨑大和君(11)1人。同工房の小川秀雄さんの手ほどきを受けながら、世界に1枚だけの卒業証書作りに挑戦した。真剣な表情で手元に集中し、地元産のミツマタを含む水を木の枠ですくい、均等な厚さになるように揺らしながら和紙をすいた。
金﨑君は「6年間の思いを込めて紙をすいた。地元が誇る和紙をもっと多くの人に知ってもらいたい」と話していた。
樫邑地区は、和紙の原料になるミツマタの産地として知られ、児童は体験を通して和紙作りの伝統を学んできた。証書作りはその集大成。卒業式は3月22日に開かれる。