武蔵野美術大学で教鞭をとるガラス造形作家・大村俊二さんの作品展「ゆらぎのリズム」が鏡野町上斎原の妖精の森ガラス美術館で始まり、ウランガラス特有の美しい緑の蛍光色を放つ意欲作、強い存在感を放つ奇抜な形の大型作品が並び、来館者たちの目を引きつけている。9月8日まで。
同館オリジナルウランガラス・妖精の森ガラスを使った新作から過去作まで計12点を展示。大村さんは吹きガラスの技法に加えて大きなガラスの塊を道具でねじる、伸ばすなどして形をつくる「ソリッドワーク」の技法も取り入れて制作しており、表現の独創性と技術は世界でも高く評価されている。
館内にはガラスを引き伸ばして作った長い刀身のような形が目を引く「Blade man」や球状のガラス玉を複数取り付けた「兆し」などユニークな形の秀作が並ぶ。作品に反射する光や映り込む影などの〝ゆらぎ〟から感じ取るエネルギーにメッセージを込めているという。
三浦和同館学芸員は「すばらしい作品がそろっていて、迫力を感じる展示になっている。細部にもおもしろい表現が施されているので、じっくりと見て、興味深い点を探してみてほしい」とPRしている。
