津山市内で25年間にわたり活動をしている「創作童話かざぐるま」が最後の作品集を発刊した。小田中の城西公民館などで児童文学講座を開いていたが会員の高齢化により今年の秋ごろに活動を終了する。
講師の神﨑博彦さん(79)=西吉田=が市の文化課からの依頼を受けたのがきっかけで設立。同会の作品集は今回で25冊目となり、家族との思い出や戦時中の出来事をモデルにした話など8作品を収録している。市内の勝北、加茂図書館、新魚町の本館で貸出しや閲覧が可能。
1985年ごろから刊行していた市民の作品をまとめた「津山の文学」に多くの人が質の高い童話を投稿できるようにと開講した。書籍が廃刊になってからも生涯学習の一環として続け、現在60〜80代の6人の会員がいる。月に1回の講座では、「伝えたい思いや言葉を大事にする」と意識しながら文章表現の仕方などを勉強し、作品の合評を行っている。
神﨑さんは「良い作品にするためグループで刺激しあうのも一つのやり方。物事の見方や考え方が変化するし、
励ましあって意欲を燃やすのも良い。何かに打ち込むのは生きていく上で大事だから続けてほしい」と語る。
柳原一子代表(73)は「子どもたちに書くことの大切さや面白さを伝えていきたい。誰かが新しい同好会を開いた時、私たちが参考になれたらうれしい」と話した。
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最後の作品集『かざぐるま』
「創作童話かざぐるま」
- 2021年3月24日
- 歴史・文化