『わがまちの歴史散歩 押入下町内 あれは!なんだろう? これは!なんだろう?』

歴史・文化
         

 岡山県津山市押入の飯綱收輔さん(82)、美枝子さん(77)夫婦が、押入下地域の文化財や遺跡などをまとめた冊子『わがまちの歴史散歩 押入下町内 あれは!なんだろう? これは!なんだろう?』を制作した。「子どもや孫たちに読んでもらいたいと思い作った」と話している。
 收輔さんが2001年から4年間、高野公民館長を務めた際、地元郷土史家の故岸本佳一さんとともに、文化祭で展示するために調査・研究した資料が元。美枝子さんが編集するとともに新たな記事を加えた。
 高野地域にある押入下地区は、遺跡や古墳群が多数発掘された飯綱山から東に広がる田園地帯。遺跡・遺構などの位置地図とともに、28の記事を収録した。津山中央病院などになっている飯綱山をはじめ押入兼田遺跡、橋本塚古墳群、元禄道標、才勝井堰跡などを写真とともに丁寧に解説している。
 白神神社は、地侍・岸本彦兵衛の娘・小野お通を祀る。お通は生れながらの神通力を発揮し、病気や災難で苦しんでいる人を祈祷で平癒させ、後水尾天皇の寵愛を受けたとされている伝説の人物。鳴玉泉(1892〜1905)は大勢の入浴客でにぎわった湯治場で、いまは井戸枠のみ残っている。
 冊子はA4判34㌻、小字の地図付き。100部制作し、地元老人会や町内会役員らに配布した。「押入下地区は豊かな歴史的風土や文化財に恵まれているが、資料が乏しく、語り部も少なくなった。微力ではあるが、祖先伝来の史跡や先人たちが真剣に生きた証を後世に伝える一助になれば」と話している。
 問い合わせは、飯綱さん(■090―7890―4757)。
写真
『わがまちの歴史散歩 押入下町内』を手にする收輔さん、美枝子さん夫婦


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