勝央町出身の劇作家・額田六福(1890―1948)の生誕130年を記念した特別展が勝間田の勝央美術文学館で開かれ、大正中期から昭和初期に活躍した商業演劇の第一人者の脚本や舞台関連資料などが来場者の興味を引いている。29日まで。
同館所蔵の約90点を展示。代表作の舞台劇「冬木心中」の脚本選集、それを原作にした映画「いろは囃子」や新国劇「白野弁十郎」のパンフレット類、今も上方歌舞伎の演目になっている「真如」の書籍などが並ぶ。
さらに上京前の青年期に書き下ろした戯曲の自筆原稿には、師事した劇作家・岡本綺堂による添削のメモが張ってある。劇壇デビュー作「出陣」に関する新聞記事のスクラップ、「自著とその上演俳優」と題した草稿、晩年の作『戯曲の作り方』、児童劇集『光の塔』のほか、娘で翻訳家の額田やえ子による六福の回想文もある。
同館では「戯曲5本の自筆原稿など初公開。商業演劇に残した足跡とともに、後進指導に熱心で、戦後の子どもたちに楽しみを与えた人となりにもふれてほしい」としている。
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額田六福の関連資料に見入る来場者
勝央町出身の劇作家・額田六福、特別展開催中
- 2020年11月21日
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