勝間田焼・菱文様黒灰虎陶芸展

芸術 新作を含めた数々の作品が並ぶ会場
新作を含めた数々の作品が並ぶ会場
         

 岡山県勝田郡勝央町上香山の陶芸家・矢野清和さん(76)の個展「勝間田焼・菱文様黒灰虎陶芸展」が奈義町高円のそばカフェ・木楽ギャラリーで開かれ、「焼き締め」の技法で作られた独特の風合いと個性が光る意欲作に来館者が見入っている。2022年12月25日まで。
 矢野さんは「勝間田焼復活会」の代表として平安末期から鎌倉時代に生産されていたとされる■幻の陶器■の再現に取り組んでいる。過去の作品と新作約120点を展示。
 会場には、第73回県展「岡山市長賞」に選ばれた「菱文様黒灰虎」、第51回金陶展で入選した「鬼・鬼サミット(カサゴ・オコゼ)」をはじめ、2022年11月下旬に窯(かま)出しをした龍の頭の置物、コーヒーカップ、湯のみといった日用品などが並ぶ。このうち、青灰色と光沢が美しい「縄文の姫」、「縄文の戦士」は、縄文・弥生時代の焼成方法「野焼き」に挑戦した際に制作。欠けてしまった部分、修復された部分がまるで遺跡から出土した土偶のように見える。愛嬌のあるユニークな表情が訪れた人たちの目を楽しませている。
 矢野さんは「多くの人が勝間田焼を知るきっかけになれば。販売もしているので、ぜひ手にとって使ってもらいたい」と話している。


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