山鉾の民芸品を集めた展示会ひらかれる/岡山・津山市

歴史・文化
         

 京都八坂神社の祇園祭で巡行する山鉾(ほこ)の民芸品を集めた展示会(津山郷土玩具愛好会主催)が岡山県津山市東新町の城東むかし町家で開かれ、忠実に再現した職人芸のミニチュアに来場者が見入っている。平安時代に疫病退散を願ったのが起源の同祭に、コロナ禍収束祈念を重ねた企画で8月20日まで。
 邸宅奥の東蔵に杉元耕司同会代表(小田中)のコレクション15点を展示。
 このうち終戦直後の作という高さ約1メートルの「長刀鉾(なぎなたほこ)」は、みやびやかな装飾や笛を吹く稚児たち、綱を引く音頭とりの木彫りなども繊細に彩色され、錦織の胴懸けがあしらわれている。
 さらに五条大橋で戦う弁慶と牛若丸を表現した「橋弁慶山」、竜門の滝を登るコイが目を引く「鯉山」、カマキリのからくりがユニークな「蟷螂山」なども並び、それぞれの特徴と「厄除け」「身体健康」「開運」といったご利益の説明を添えている。
 また京都出身の版画家・故徳力富吉郎による「祇園會宵山図」も併設。
 津山市田町の団体職員女性(53)は「どれも手の込んだ細工が素晴らしい。祭りの起源に疫病のまん延があったとは知らず、コロナ禍で今夏は中止と聞いたが、早く収束してほしいもの」と話していた。
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祇園祭の山鉾の民芸品に見入る来場者


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