岡山県は、棚田を核にした地域活性化の指針「県棚田地域振興計画」を策定した。過疎・高齢化で耕作放棄が増える中、保全の担い手確保に向けた移住・定住促進、観光資源として美しい景観を利用するなど、保有地域での積極的な取り組みを促す。
講ずべき施策として∇移住・定住促進では「地域おこし協力隊」などの制度活用、空き家の利活用、起業支援による居住、就労環境の整備∇観光資源の魅力向上では、トイレや駐車場、外国人向けの案内板整備、体験プログラム開発による農泊の推進∇農業生産活動の促進では、棚田米のブランド化や加工・販売の促進―など7項目を明記。
施策の具体化に向け、関連部局の職員でつくる連絡会議を庁内に設置して情報共有し、予算面でも取り組みを後押しするための「おかやま元気! 集落支援事業」などを用意している。
県内では「日本の棚田百選」に選定された美咲町大垪和西、久米南町北庄など4地区をはじめ、多くの棚田があるものの、徐々に荒廃が進んでいる地区も少なくない。
県農村振興課では「計画を基に、自治体と住民らによる保有地域の協議会ごとに振興計画を立ててもらい、実情に即した取り組みにつなげていく。地域の声を聞きながら移住・定住などの支援策も進めたい」としている。
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美しい景観が広がる美咲町大垪和西の棚田
棚田を核にした地域活性化の指針「県棚田地域振興計画」を策定/岡山県
- 2020年8月13日
- 行政・公共