津山信用金庫景況レポート

経済・産業
         

 津山信用金庫(山下)は第35回「つしん景況レポート」を発表した。作州の今期(7〜9月)の景況天気図は「雨」。業況判断DI(※メモ)はマイナス29・0(前期比20・2㌽増)で前期の最低水準から大幅に改善した。コロナ禍の影響が不透明な状況から、来期(10〜12月)もほぼ横ばいのマイナス28・6と予想。
 地域別DIの今期は、津山鏡野がマイナス29・0(同18・9㌽増)、真庭マイナス25・0(同17・3㌽増)、美作勝央マイナス33・3(同29・0㌽増)といずれも前期より上昇。
 業種別DIの今期は、サービス業、不動産業、小売業、卸売業、製造業、建設業のいずれも前期比で上昇した。
 雇用判断DIは、マイナス23・8(前期マイナス15・3)とやや悪化し、来期も急激な仕事量の回復が見込めないことからマイナス23・8の予想。
 調査先企業で、製造業では「コロナ対策で自社オリジナルの抗菌塗料を開発、販売し、業況がよくなった」、「地元産黒大豆や県産果物を使った新商品を開発し、大口の販売が決まっている」など。農業では「外食産業の低迷による需要低下で米の価格が10%程度下がった」、小売業では「外出自粛の影響で、自宅用のケーキや菓子の販売が伸びている」、「(自動車の)Web商談の体制を整備し、県外への販売につながった」との声もあった。
 今回の特別調査のテーマは「新型コロナウイルスの感染拡大を受けた中小企業の対応」。▽売上高がコロナ前の水準に回復する時期については、「2021年中」が26%(全国25%)、「現状で到達か上回っている」が23%(同8%)など、22年までの回復を見込む企業が72%で全国(56%)を大幅に上回った。▽雇用と1人当たり支給額の方針については、「雇用、支給額とも維持・増加する」が正社員89%、非正規社員60%でいずれも全国(正社員60%、非正規30%)を大幅に上回った。
 同レポートは、3カ月ごとに信金職員が中小企業経営者から聞き取り調査して分析。今回は8月下旬〜9月上旬に252社を訪ねた。
 メモ
 【DI】「良い」と回答した企業数の割合(%)から、「悪い」と回答した企業数の割合(%)を差し引いた値。


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