岡山県津山市は、JR西日本による津山駅舎(大谷)のバリアフリー化整備工事が9月から着手されると公表した。ホームをつなぐ既設の跨線(こせん)橋にエレベーター3基を新設し、2023年3月末には供用を開始する予定。
同事業はバリアフリー法の基本方針に基づき、高齢者や障害者が円滑に移動できるよう鉄道事業者、国、地方自治体が実施。スケジュールは昨年度が調査設計委託、本年度は仮設工事、来年度に本体工事を行う。事業費は約5億円で、国、市、JR西日本が3分の1ずつ負担する。
工事内容は、現在使われていない跨線橋へのエレベーター新設で、改札からホームまでの段差の解消を図る。このほか、ホームへの警告・誘導ブロックと点状ブロックの設置、音響案内装置・触知案内板の整備などを行う。点状ブロックは、目の不自由な利用者に線路側とホーム内側の区分を知らせるためのもの。また、跨線橋に2段手すりを新たに設ける。
市都市計画課は「駅舎のバリアの解消で、市内外のお年寄りや障害のある人たちの社会参画につながる。多くの利用者が待ち望んでいた事業が大きく動き出し、市としても完了まで支援、協力していきたい」としている。
JR西日本岡山支社によると、同駅の昨年度の一日平均乗降人員数は約3000人。
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エレベーターが新設されるJR津山駅の跨線橋。改札とホームの移動を円滑にする