旧暦で「端午の節句」の20日、湯郷温泉=岡山県美作市=の旅館やホテルなど約20施設でショウブ湯のサービスがあり、行楽客がさわやかな香りに包まれて入浴を満喫した。
湯郷温泉観光協会(安東大志会長)が恒例で1200本を用意。塩湯社での神事の後、温泉街の足湯にも青々とした葉が浮かべられ、素足を伸ばした人たちはゆったりとくつろいでいた。
「しばらく外出を自粛していたので、リフレッシュしに来ましたが、香りに癒された」と会社員男性(48)。安東会長(47)は「ショウブは邪気をはらうとされ、今回はコロナ禍の収束を願って実施した。客足はまだ半分にも満たないが観光キャンペーンなどでPRし、湯郷ににぎわいが戻るよう頑張っていきたい」と話した。
ショウブ湯は古来から中国で厄除けに用いた習慣が江戸時代に広まり、武士は「勝負」に通じるとして武運長久を願った。葉には精油成分のアサロン、オイゲノールが含まれ、腰痛や神経痛を和らげる効果があるという。
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足湯でショウブ湯を満喫する行楽客
湯郷温泉ショウブ湯サービス/岡山・美作市
- 2020年6月20日
- イベント