津山朗読ボランティアの会による第6回「朗読会」が9日、岡山県津山市の久米公民館で開かれ、会員たちは視覚障害者ら聴衆約130人の前で、日ごろの活動の成果を披露した。
コロナ禍を経て約6年ぶりに実施。県視覚障害者センター朗読講師・森くにえさん(元RSKアナウンサー)や田村洋子会長(71)をはじめ、出演者計17人は本を手に、イギリス民話「めんどりさんと小麦つぶ」や小泉八雲の怪談「安芸乃助の夢」、天野忠の詩「しずかな夫婦」、田辺聖子著作の「額田女王の恋」などを、感情をこめて読み上げた。聴衆は静かに耳を傾け、物語や詩歌の世界に浸っていた。このほかフルートやキーボードによる演奏もあった。
津山朗読ボランティアの会は1979年に設立。山北の津山社会福祉協議会で月に2回講座を受け、録音図書の製作、視覚障害者の読書支援、学校で読み聞かせをするといった活動を続けている。
田村会長は「たくさんの人に来ていただいてうれしく思う。これからも視覚障害者の方たちとの触れ合いを通して精進していきたい」と話している。