「国の紙幣づくりに貢献できることを誇りに思っています」
樫西地域は昭和40年代までミツマタのメッカで、春になると桜の前に辺り一面に鮮やかな黄色の花が咲き誇った。全国の約2割、ピーク時は約40㌧を出荷、組合としては全国一位を誇っていた。
ミツマタ農家3代目の山﨑さんは高校卒業と同時に就農。「このあたりでミツマタをしない人はいなかった」と振り返る。久世町時代に町議を6期務めながら約半世紀ミツマタづくりに精を出した。
国の政策で杉とヒノキの植林が進み、廃業する農家が出るように。現在の組合の出荷量は1㌧未満。「ミツマタが認めてもらえたことがうれしい。協力してくれる人がいないとつくれない。国のお札に使われる限り続けたい」。
黄綬褒章
山﨑茂
真庭市樫西
美和局納みつまた生産組合長
70歳