65歳以上の高齢者を対象にした新型コロナウイルスのワクチン接種の予約が10日、県内で同時に始まった。接種を受けられる医療機関には朝から申し込みや問い合わせの電話が相次ぎ、事務員らが対応に追われた。市などは、開始直後は予約がとりづらい状況が想定されるとして「あわてず落ち着いて予約を行ってほしい」と呼びかけている。
二宮のわたなべ内科医院は午前9時の開業時間前から電話が鳴り始め、事務員が対応、予約手続きを行った。かかりつけ患者の市内の主婦(76)は「病院が始まる時間に電話をかけたが、つながらなかったので窓口まで来た。夫婦2人分の予約ができたが、やはり接種を受けたほうが安心できる」と話した。
渡邉信介院長(市医師会副会長)は「津山市の場合は、個別接種と集団会場での接種がある。個別接種で対応できなかった人は集団接種も考えてほしい。ワクチンの供給量は多少の前後はあるが、十分来る予定なのであわてず冷静に行動してもらいたい」とする。
一方、市民の中には混乱を避けて「初日の電話予約は控える」との声も聞かれた。
市は対象者約3万2000人に接種券を発送済み。予約はワクチンコールセンターや医療機関、インターネットで受け付ける。この日の午前中は「コールセンターの電話がつながりにくい」といった複数の問い合わせが市役所にも入ったという。
市ワクチン接種推進室は「予約開始直後は電話がつながりにくく、予約が非常にとりづらい状況が想定されており、また接種開始直後は接種できる人数が限られている。7月末までに、希望する高齢者が2回接種できるよう準備を進めている。あわてず落ち着いて予約を行ってほしい」と呼びかけている。
市のワクチンコールセンターは(☎050―3644―9521)。全日午前9時〜午後7時。
高齢者コロナワクチン予約開始
- 2021年5月10日
- 医療・福祉