パン専門のふるさと納税ポータルサイト「パンスクふるさと納税」に、岡山県津山市の返礼品として市内業者が製造した「津山産小麦」を使った冷凍パンが登録され、20日から寄付の受け付けを始めた。市への寄付額の増加を図るとともに、津山産の魅力を全国に届ける。
サイトは、冷凍パンのサブスクリプションサービスを手がけるベンチャー企業「パンフォーユー」(群馬県桐生市)が新たに開設。同社が、津山市がパン用小麦「せときらら」の県内一の産地であることや、質の高い小麦で作られたパンの味わいなどに着目した。
登録されたのは「パン工房エピ」(椿高下)と「フレッシュベーカリーグランディール」(沼)の2店。津山名物そずり肉を使ったカレーパンやさつまいもベーグルなど、津山の風土が感じられる8~9個の多彩なパンを詰め合わせる。ふるさと納税寄付金額は1万2000円。
同社が独自開発した冷凍保存袋を使って香りとおいしさを閉じ込めるのが特徴で、焼き立ての味をそのまま自宅で楽しめる。
サイトでは全国6自治体の厳選したパン店のパンを取り扱い、中国地方では津山市が初。津山産の知名度向上や地域活性化につなげる。
業務提携にあたり、同社の矢野健太代表取締役が29日、市役所の谷口圭三市長を表敬訪問。矢野代表取締役は「味と香りをキープし、地元ならではのパンのおいしさを全国に届けたい。津山を訪れたいという人もいると思う」。谷口市長は「津山に興味を持ってもらえるきっかけになり、地域活性化への力を貸してほしい」と期待を込めた。
津山市のふるさと納税返礼品(約800商品)にパンが加わるのは初めて。昨年度の寄付額は過去最高の約8億5000万円だった。
「パンスクふるさと納税」のアドレスは、https://furusato.pansuku.com/