「アジア・アフリカ支援米事業」に取り組む高野小学校=岡山県津山市高野本郷=の児童が12日、同校近くの水田で田植え作業に励んだ。秋に稲を収穫し、食糧難に苦しむマリ共和国の人たちに贈る。
「食とみどり・水を守る」岡山県労農会議の呼びかけに応じて始まり、今年で29年目。授業の一環として5年生77人、2年生63人が参加した。ボランティアとして地域住民や美作地区平和・人権・環境労組会議のメンバーら計20人も手伝い、農家・日笠栄さんの田んぼ(約15アール)で励んだ。
子どもらは苗の束を手に素足になって入り、泥の冷たさに驚きながらも「マリに愛を込めて!」とかけ声をかけながら植え付けていった。5年生は県労農会議の職員に教わった通りに手早く作業。ぎこちない手つきだった2年生も上級生を手本にすることで次第に慣れていき、田んぼには青々とした早苗がきれいに並んだ。
5年2組・神田愛さん(11)は「マリの人たちにおいしいお米を届けたいと思いながら頑張った。たくさん実るとうれしい」。2年2組の岡本咲子さん(8)は「足が泥にはまってぬけなくなってびっくりしたけど、はじめての田植えは楽しかった。ごはんを食べることは大切なこと。マリの人たちがいっぱい食べられるようになったらいいな」と話していた。
稲刈りは9月ごろの見込み。5年生は国際社会への理解を深めるため、マリ共和国の留学生との交流も予定している。
