「人とアリ」独特の世界観 国際コンテストグランプリ再構成作品など展示 奈義町現代美術館で

芸術 人とアリのイメージを重ねて表現した写真に見入る来館者
人とアリのイメージを重ねて表現した写真に見入る来館者
         

 映像作家・中村智道さん(50)=赤磐市=の作品展「蟻のような+」が奈義町現代美術館(豊沢)で開かれ、人とアリのイメージを重ねて表現したアート写真や映像に来館者が見入っている。21日まで。
 現実と非現実が交錯する独特の世界観が内外で高評価を得る中、国際的な写真コンテスト「写真新世紀」(2019年、キャノン主催)でのグランプリ受賞作を再構成した約50点を出展。
 アート写真は、無数のアリで人体をかたどったり、老若男女の画像にアリをたからせたりしたカットが目を引き、さまざまな印象を投げかける。さらに人が凝視することもないアリのクローズアップは、美しい生き物であることを感じさせる。
 映像では、街を行き交う人々とアリの行列と重ねてみせ、彼らをためらいもなく押しつぶす人の指に冷酷さが漂う。
 岐阜県大垣市の会社員・森貴広さん(27)は「発想が面白く、インパクトがある。アリと組み合わせることで人物それぞれの個性が際立つ効果もあると思う」と話した。

人とアリのイメージを重ねて表現した写真に見入る来館者


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